moyo : : diary

気持ちフォト士

直島

一昨年より直島の仕事を数回させて頂いてます。
本土から僅かな距離とはいえ、離れ小島なので道具や材料の忘れ物に気を使います。
ありふれた些細な物も、臨時購入で調達しようと思えばフェリーで15分の岡山へ渡らねばならないからです。
フェリー乗り場と、クロネコヤマトと、神社と、島の玄関口と言えばその程度。
いつもは朝からコンビニで昼食を買っておきます。
島にある唯一のコンビニ。なぜか夜の10時に閉店するセブン-イレブンで弁当を買い忘れると、昼飯抜きになると思ってました。
島の奥にスーパーみたいなのも一箇所見かけましたが、その他は多分無いです。
昨日来た時、初めてうどん屋さんを見ました。「有ったんだ。食べるとこ。」
入ってみると、白人がザルうどん食べてました。この強烈な違和感はなんだろうと考えてみると、彼らは無音で麺をすするんですね。

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ここに最初に来た時、歩くひとが多いのに感心しました。バスしか交通機関がないので島の人は歩くんだ。
しかし、歩く人達は観光客で、地元の人は車なんですね。
タクシーも有ればたまに乗る人もいるのかもしれませんが、ここの観光客は歩くためにわざわざ来ているのでしょう。タクシーは成り立つはずもなく、見かけたこと有りません。
だから、スポット的に仕事で来ると、フェリーに車で乗り込む方が無難です。
歩くのが好きな観光客では無いのですから。
ところで、この観光客の多さは驚くべきものです。
ガラガラと旅行トランク引きずってる人も多いので、ここに泊まる人もいるようです。
何が有るんでしょう? アートって言ってもアートだけだし、泳ぐとこでも無さそうだし、
料理が美味しいって、そもそも食べる処(食堂やレストラン)がめったに無さそうだし。
そして、その観光客は白人が多いんです。君たち何しに来るの?この離れ小島に?
もっと景色の良いとこ他にいっぱい有るよ!
3ヶ月ほど前にこの島に訪れた時にびっくりしました。大きな観光バスが何の変哲もない町役場裏の土壌むき出しの空き地(駐車場?)に止まって、中から大勢の白人観光客がゾロゾロ降りてきたからです。
ここ、アートも無いやん。黒いスタイリッシュな建築士御自慢の主張押付け便所が有るだけやん!
彼らには私の見えない何かが見えるようです。
しかし、よく考えたら今のこの仕事、この観光客有りきの仕事だとようやく理解したのでした。
彼らがこの島に来なければ、私がここで仕事をさせて頂だけることは無かった。