moyo : : diary

気持ちフォト士

あおによし

大仏様を拝んできました。
世界最大の木造建築、大仏殿にドカッと結跏趺坐されてます。
 

 
もっと大きな仏像などは他に有るけど、世界最大の銅像と拝観券には書いてあります。
このチケットにはTODAI-JI Temple? すなわちテラテラ?
 

 

 
しかし一見、鉄骨の工事現場を彷彿とさせるものの、何ともいえない巨大空間です。
松永秀久に焼き討ちされて江戸時代に再建され、大幅に小さくなったとはいえ大きいです。
 

 
あおによし これは奈良の都からド派手に彩色されるようになったとのことです。
今も使われる鉄骨の錆び止めも鉛丹ジンクロメートとか言って、よく似た成分かもしれません。
因に鉛丹は鉛が入っているので、舐めたら体に毒です。

今調べたら、朱は概ね酸化鉄を使う事が大半とのこと。
鉄と鉛の差は有れ、似たような物(ぜんぜん違うかもしれない)です。
 

 
さて、ここ大仏殿には四天王の中の二人が参加。廣目天と多聞天です。
南大門の金剛力士像と共に大迫力の形相と姿形で迎えてくれます。
 

 

 

 
じっくり見ると、いずれの像もきわめて丁寧なフィニッシュと大胆なポーズ。
これほどの像を造る人達がいたのか! 改めてすごい物です。
 

 
この部分を見て、あれっと思う人は少ないかもしれません。
この時代(江戸時代)、既に日本に於いては鉄は最高の技術を持っていました。
だから、この大仏殿においても、柱の緊結等重要な使われ方がされています。
しかし、この鉄骨はいかにも現代らしい使われ方ですね。

実は、明治の大修理の時に補強のため加えられた物です。
そして、構造の専門家の方が見てどう思われるでしょうか?
そう。 ほとんどこの鉄骨が役割を果たしているとは思えません。

この大きな屋根の重量を、この華奢な鉄骨が、しかも圧縮側で働くとは思えません。
しかも、よくこのような目立つ場所に入れたなあと感心します。
明治の修理はたしかに意味が有りました。
荒れ放題放置された貴重な寺社仏閣がやっと修理されたのですから。
しかし、これはいくら何でもまずいなって思います。

大仏殿は昭和に入っても大修理されています。
この時に、明治の修理でちょっと目につく具合の悪い所を元に戻す事が出来なかったのかと残念です。