moyo : : diary

気持ちフォト士

カラス飛行機

昨日八幡市へ行って来ました。京阪八幡市駅にはカラス型飛行機が展示されていました。
私は昔、奈良にある航空自衛隊基地で初めてこのプロペラ機を見たのですが、とても懐かしく思いました。
こんな形をしていたんだ。

















特徴的な機体なのに、意外と忘れているものです。
二宮忠八が有名になったのはちょうど時期的にライト兄弟と重なっていたからでしょう。
ライト兄弟は飛行機の研究費を稼ぐために始めた自転車屋さんがヒットし、自力でガソリンエンジンを作るまでの経済力が有りました。
二宮忠八はそこまでの経済力が無く、所属軍隊に開発費を求めましたが飛行機の価値が理解できなかった上司により却下され、無為の時間を過ごすうちにライト兄弟の成功が伝えられるや飛行機の開発を断念したのでした。
二宮忠八はエンジンをドイツから購入するつもりであったということです。自力開発する意思を持つライト兄弟にはこの時点で負ける要素があったのかもしれません。
ところで、飛行機を発明したのはライト兄弟なのかといえば全く違います。
飛行機の根本原理を捉えたのはイギリスのケイリー卿で、実にライト兄弟初飛行より100年ほど早いのです。
ライト兄弟が一番参考にしていたリリエンタールの有人グライダーもケイリー卿の原理を元にしたものです。
そもそも有人グライダーはリリエンタールでは無く、ケイリー卿が最初に成功させています。現代であれば批判され下手をすると警察に逮捕されますが、なんと子供をグライダーに載せ初飛行させているのです。主翼、補助翼、垂直翼、プロペラ、これら
飛行機としての要素はすべてケイリー卿がライト兄弟よりはるか前に考案したものでした。
(プロペラはダビンチのヘリコプターが最初と言えるかもしれません)


昔、私が調べたミニ版 飛行機の歴史の抜粋をここに貼り付けておきましょう。

1753年 日本   平賀源内   雲中飛行船 発案
1785年 日本   浮田幸吉   羽ばたき飛行機失敗
1782年 フランス モンゴルフィエ兄弟  熱気球で飛翔に成功。
1785年 フランス ピエール ブランシャール  水素気球でドーバー海峡を英国から横断。
1787年 日本 沖縄 安里周祥  たこの形の羽ばたき機で中城湾の断崖から飛び下り飛行に成功


1804年 イギリス ジョージ・ケイリー  グライダー、プロペラを初めて考案。


1871年 フランス アルフォンス・ぺノー  ゴム動力プロペラ式飛行機成功


1890年 フランス クレマン・アデール 蒸気機関エオール号 20センチの高さ50メートル飛行成功



1891年 ドイツ オットー・リリエンタール  グライダーの成功
1891年 日本 二宮忠八  4月 ゴム動力 プロペラ形 飛行機成功
1891年 アメリカ サミュエル ビアポンド ラングレー  蒸気機関模型飛行機飛行記録有り
1895年 イギリス パーシー シングレア/ピルチャー  グライダー成功
1903年 アメリカ ライト兄弟  エンジン付き飛行機の成功 1.5メートルの高さ、36メートル
1903年 アメリカ ライトより9日早く ガソリンエンジン付き飛行機失敗
     1914年その失敗の飛行機を修理して飛行に成功
1911年 日本  奈良原三次  エンジン付き飛行機成功 高度4m 距離60m

1912年 日本  斉藤外市  エンジン付き飛行機成功