moyo : : diary

気持ちフォト士

ヒューレットパッカード HP35s

HPと言えば、高級品で高品質というイメージだったのに、中国で生産するとダメになってしまうのですね。
スイッチが入りづらくなっていた電卓がついに御臨終。
意を決して分解しました。現在、新たに買うと、なんと一万円越しです。

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ボタン電池二つを使いますが、見ると独立して3Vが供給されている。
テスターで計ると片一方のみからっぽで、もう片方はほぼ使えるという意外な結果。
なんで二つ入れないかんの?
せっかく開けたので配線繋ぎかえようかとも思いましたが、何かあるに違いないと思いそのままに。
この電卓の不具合は電池ではなく、キーの接触であることはわかっていたので、修理できるかどうかはメカニカルな仕組み次第です。
開けてびっくりしましたが、キーボードを止めるネジの多さ。一生懸命全部外しましたが、結果基盤は取れない。
ネジ位置のプラスチックは熱で潰してリベット状態になっている。すなわち、基盤はプラスチックを団子状に潰して固定してある。
何のためにその上からネジを止めてるのか理由がわからない。(まあ、いいんですが)
ここで、諦めたらこの電卓もお終いです。
プラスチックのぽっちをカッターナイフで逐一切り取ることにしました。辛気くさいわー。
やっとめでたく基盤が外れメンブレンが出てきました。
そして、案の定、シートと電極はがっちりラミネートされていてどうにも出来ない仕組みです。シートをめくると確実に終わってしまう。
で、ぽっこりしたとこを指で押してみるとちゃんと動く。具合の悪かったキー部分もちゃんと反応。
ということは、ドームを押すキーが変?
この電卓は表がアルミニウムでキーは独立してぶら下がっていると思っていましたが、アルミの裏側はキーが一体成型されたプラスチックでした。
そのキーがプラモデルの枝と部品のごとく、か細くひっついていて動く仕組み。
Enter keyに関しては枝が二つ有り一つが折れてました。疲労破断か。ちゃちな仕組みに絶句。
もう一箇所のkey不具合は、メンブレンとkeyの間のゴムがおそらく最初から歪な形で、だんだんと当たりが悪くなった模様。
これらのような不具合なら私でも直せるのです。

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手近にあった材料、ウレタンスポンジとボタン電池の入っていたパッケージで修理。ともに椅子に座ったまま手が届く範囲の品。
両面テープ一丁でこれらを使って簡単に修理することができました。
途中で取れてしまった電源配線をハンダ付けすると復活。微かにEnter key が重たくなったような気がしますが、かえって良い感触になったかな。

この電卓のキーは独特のプチプチした感触で国産のラバードームのペコペコした動きとは全く違いますが、しかし、中身を見るとちょっと幻滅しますね。

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意味不明だったたくさんのネジはカッターで取り去った潰しの上から直接ねじ込むとガタなくキーボードを固定することができました。(ネジの意味はこういうことだったのか?)
完全復活しました。